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子供の初心者におすすめのピアノ教本7選

子供の初心者におすすめピアノ教本

東京ピアノスクールでのレッスン時に主に使用している、子供の初心者におすすめのピアノ教本を紹介します。それぞれの教本の良い点や、使用する際のポイントなどをまとめていますので、ピアノ教本選びの役に立てれば幸いです。
 

① バーナム・ピアノテクニック

バーナム・ピアノテクニック

ピアノを初めて習う、全くの初心者の方でも安心して様々なテクニックが学べます。
表現力の向上に繋がる様々なアーティキュレーションの奏法、カデンツ、手を交差したり、遠い鍵盤までジャンプしたり空間認識能力を育てるハンドポジションなど、実際の曲で使用されるテクニックが満載です。またそれぞれのエクササイズに、どのようなテクニックを練習するのかイメージし易い題名が付けられているのも魅力的です。毎日でなくとも、毎週いくつか新しいエクササイズを練習することで初見の訓練にもなります。
ほとんどのエクササイズがハ長調で書かれている点は一見、欠点にも見えますが、東京ピアノ教室ではこれを活かして移調の練習をしています。移調ができると音楽理論の理解も深まります。
 

② ぴあのどりーむ

ぴあのどりーむ

絵本のような挿絵が素敵な教本。
この教本を進めていくなかで、いきなり難易度が上がることがありません。左手に同じパターンを使用する曲や、同じポジションを使用した曲がいくつも記載されているので、まだ未就学児の生徒さんや、初見の苦手な生徒さん、練習時間を確保するのが難しい生徒さん向きです。またメインの教本とは別に、補助として使用するのもおすすめです。記載されている曲もなぜか挿絵に似合うような、優しい雰囲気のものが多いように感じます。
 

③ ゴーゴーピアノ

ゴーゴーピアノ

幼児、特に3歳、または4歳になったばかりの生徒さん向きの教本。右手でト音記号のド〜ソまでを学ベル教本です。
左のページでリズムと歌、右のページではそのリズムと歌が楽譜になっており、幼児でも無理なく曲の練習に取り組めます。まだ筋肉が発達してない、器用に鍵盤を押せる力が弱い時期に使用するのがお勧めです。
1巻と2巻の音符は白抜き(全音符)で書かれており、それぞれの音符の違いが幼児にも分かるよう工夫されています。東京ピアノスクールでは音符を読むのに慣れてきたら、1巻に載っている音符の符頭(たま)も黒く塗り、また符幹(ぼう)も書き足し、音符を読む練習を重ねていきます。
 

④ リズムの本

リズムの本

東京ピアノスクールではピアノを弾くこと以外にもリズム感を育てることも大切にしています。なぜならリズムは西洋音楽の三要素のひとつであり、正しいリズムで弾かないと曲は成り立ちません。
第2巻から2声のリズムを打つ練習に入り、左手と右手で違うリズムを弾くピアノの訓練に適しています。ひとつずつ丁寧に練習すれば、未就学児でも付点8分音符など難しいリズムを打つことが可能です。また音価を理解し、様々な拍子記号を学ぶのにも役立ちます。
当ピアノ教室ではそれぞれの音価の計算をすることで、音楽を通して数学も得意になってくれるようなレッスンをしています。レッスン中にリズムが怪しいな、と感じたらすぐに使用できるよう、当ピアノ教室にはこの教本が常駐しています。
 

⑤ ぴあのひけるよ!ジュニア

ぴあのひけるよ!ジュニア

知っている曲が詰まった教本なので、楽しくピアノを練習するのに最適です。特に子供は幼稚園や小学校で歌ったりした童謡などはピアノで弾けるようになりたいため、自ら練習するようになります。
第1巻〜第2巻の中盤までは真ん中のドを基準にしたポジションを使用した曲を学びます。第3巻からいきなり進度が早くなりますが、第1、2巻で学んだ曲に少しアレンジが加わったものもあるので、小さな子供でも意外と忍耐強く練習してくれます。やはり知っている曲を学ぶことで子供のやる気が上がり、興味を持ってくれることが、この教本の良い点です。
 

⑥ リズムとソルフェージュ

リズムとソルフェージュ

4才のリズムとソルフェージュ、5才のリズムとソルフェージュ、リズムとソルフェージュ① 〜 ④ があり、生徒さんのレベルや進度に合ったものが見つかります。
ソルフェージュ は楽器の演奏をする上で必須科目。小さい頃から歌うことに慣れ親しんでいると、音程やフレージングの感覚が身につき、譜読みが速くなります。
この教本のレイアウトはシンプルで音符が見やすく、初見の訓練や新しい音符を学ぶ際にも使用できます。
また東京ピアノスクールでは、作曲に興味のある生徒さんには教本に載っているリズムを使用して数小節の曲を作る宿題なども出しています。
 

⑦ ピアノアドヴェンチャー

ピアノアドヴェンチャー

バスティン 、バーナムと同じくアメリカでは定番の教本です。日本の初心者向けの教本はハ長調やト長調が多く、曲調が似たり寄ったりしてきますが、こちらの教本はポップな曲調だったり、ジャズっぽい曲がたくさんあるのが魅力的です。曲によってポジションが変わったり、早い段階で臨時記号が使用されているので、新しい曲を練習し始める頃は大変ですが、一度弾けるようになったお気に入りの曲は半年経っても、一年経っても時々弾いている生徒さんが多いです。また保護者の方にも好評な曲がたくさん記載されています。
日本語版も近年出版され始めましたが、やはり曲についている歌詞などは英語の方がしっくりくるので、英語版を使用してみるのも良いかもしれません。東京ピアノスクールでは英語でのレッスンもしておりますので、英語でのレッスンをご希望の方には、この教本もお勧めしています。
 

日本には優れた子供の初心者用の教本(導入書)がたくさんあります。
東京ピアノスクールでは指導経験に基づき、『この生徒さんはこういう曲が好きだから、この教本が良いな』、『譜読みが得意だから、この教本を使用するとどんどん上達するな』、『この教本を使用して進度の様子を伺ってみよう』、など様々なことを考慮し、その生徒さんに合った教本を組み合わせています。
教本選びを間違うと、ピアノを弾くに興味を失ってしまう可能性もありますので、教本選びは慎重に行いましょう。合わないと感じた教本は、潔く使用を中止し、他の教本で軌道修正をすることも必要です。
また当ピアノ教室では、様々なメソッドや新しく出版された教本についても研究することで、より良いピアノのレッスンを届けるように努めています。
上記のピアノ教本には記載されていない、初心者におすすめの曲もあります。それらの曲については、当ピアノ教室のブログ、ピアノ初心者におすすめの曲ランキング10も是非チェックしてください。