ピアノを全く弾いたことがないと、どんな曲から弾きはじめたらいいのか分かりませんよね。そこで、東京にあるピアノ教室のピアノレッスンでよく使用される初心者のための曲を10曲集めました。
大人も子供も関係なくピアノを弾きはじめたばかり、またはこれからはじめる超初心者のための右手のみの曲です。またきちんとしたポジションや指使いが学べるよう、使う音はド、レ、ミ、ファ、ソのみです。
まずは弾く前に以下の3つのことを学ぶ必要があります。
① 指番号
② 鍵盤の名前と手のポジション
③ 音符の読み方
それでは以上のことを学んでいきましょう。
① ピアノを弾く前に指番号を確認して覚えましょう
指番号はもう少し難しい曲を弾くようになった場合、どの指で弾けばきれいに弾けるのか工夫しなくてはいけなくなるので、初心者のうちから指使いには気を配りましょう。
② ドがどこにあるか探してみましょう
ピアノの鍵盤は黒と白でできています。
黒い鍵盤が2つのグループになっているところの左下の白い鍵盤がドです。
ドを見つけたら下の図のように右手の1番の指(親指)をド、2番の指をレ、3番の指をミ...と順番に指を鍵盤の上に置いてみましょう。これがピアノの基本、ドのポジションです。
ランキングの曲はこのポジションを使用するので、いつもこのポジションを意識して、このポジションから指がはみ出さないように気をつけてください。
③ 弾く前の準備、最終段階の楽譜の読み方
メソッドにより多少の違いはありますが、ほとんどは真ん中のドから読んでいくものが多いです。音符が上がっていると鍵盤の右方向へ、音符が下がっていると鍵盤の左方向へ弾きます。
下の図を参照にしてト音記号の真ん中のド〜ソまでを読めるようにしておきましょう。
ちなみに東京ピアノスクールではレッスンの際に楽譜を書いたりもします。自分で音符を書いてみると覚えが早くなるからです。またフラッシュカードやアプリを使用するのも効果的です。
それではいよいよ、ピアノ初心者におすすめの曲ランキングを覗いてみましょう。
ランキングは簡単なものから少しずつ難しくなっています。無料の楽譜付きです!曲のタイトルをクリックすると楽譜がダウンロードできます。
1.なべなべそこぬけ(日本のわらべうた)
使用音名:ド、レ、ミ
幼稚園や保育園でお友達と手を繋ぎながら歌いながら遊んだ記憶があるのではないでしょうか。短調の曲ながらも子供は皆大好きなこの曲。もちろん当ピアノ教室のレッスンでも大人気です。ド、レ、ミの3つの音を使うだけなので、3〜4歳の子供でも最初のフレーズ♪なーべーなーべーそーこぬけ♪は練習すると弾けるようになります。まずは音名で歌って音符の並びを確認してからピアノで弾いてみましょう。それができたらゆっくり弾きながら、それと同時に音名を歌ってみましょう。
2.Hot Cross Buns(イギリスのわらべうた)
使用音名:ド、レ、ミ
日本で馴染みのない曲ですが、イギリスやアメリカの子供たちに大人気のこの歌。ホットクロスバンとはレーズンなどのドライフルーツが入ったシナモンの香りが良いパンで、十字のラインが入っています。イースター(復活祭)前の金曜日、グッドフライデー(聖金曜日)に食べるのが伝統ですが、美味しいのでイースターの時期以外でも食べることがあります。
当ピアノ教室では外国人の生徒や英語でレッスンを受けている生徒には必ず弾いてもらっています。英語でピアノレッスンを受けたい方は是非この歌のメロディーを覚えておくとよいでしょう。
3.よろこびのうた(抜粋、ベートーヴェン)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
年末の定番、喜びの歌。交響曲第9番、俗に言う『第九』の第4楽章で歌われる曲です。最初の8小節は音階を上がったり下がったりするだけで、音階の順番通りに弾けるので、とても弾き易いです。こんなにすぐにベートーヴェンの曲が弾けるなんて!と初心者の方はレッスンで感動してくれています。これが弾けるとモチベーションも一気に上がりますね!
ちなみにベートーヴェンはほとんど耳が聞こえていない状態でこの交響曲を作曲しました。やっぱりすごいです、ベートーヴェン。
4.メリーさんのひつじ(アメリカ童謡)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
アメリカの童謡ですが、世界中の人が知っています。色々な国のピアノ教本に載っている曲なので、ピアノレッスンを受けたことのある方は出身の国に関係なく弾けるかと思います。
ランキングの1〜3までの曲は隣の鍵盤を弾くだけでよかったのが、メリーさんの羊はミからソに、またミからドに飛ぶ箇所があります。音名、鍵盤が1つ飛ぶときは指も1つ飛ばすように練習しょう。
5.さよなら(ドイツ民謡)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
私が通っていた保育園では毎日1日の最後にこの曲を歌っていました。ドイツの民謡『Schätzchen adé(ダーリンさようなら)』にホフマン・フォン・ファラースレーベンが新しく詩をつけました。ホフマンバージョンはWinter ade, scheiden tut weh(冬よさようなら、別れはつらい)です。
ちなみにこの曲を作詞したホフマン・フォン・ファラースレーベンは他にもぶんぶんぶん、かっこう、カエルのうたなども書いています。
6.聖者の行進(黒人霊歌)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
この曲の出だしの部分は♪ドミファソ〜♪とレが抜けているので、初心者は気を抜いているとついつい最初からドレ〜と弾いてしまいがちです。
ジャズのハーモニーを使用した伴奏と一緒に弾くとカッコよく仕上がるので、当ピアノ教室では大人の初心者の生徒さんと連弾をしています。曲の最初から最後までドからソの音だけを使用するので、初めてピアノを習う大人の方には丁度良い難易度です。男の子の生徒にも人気です。
7.ちょうちょう(ドイツ童謡)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
この歌の♪ちょーぉちょ、ちょーぉちょ♪がソからミに、ファからレに飛ぶので、ちょっと最初は慣れるまでつまずいてしまいます。五番の指から3番の指へ、そして4番の指から2番の指へ、この指使いは初心者にとっては結構大変。でも繰り返し練習すれば慣れてきます。
ピアノで弾くときは歌に合わせたアーティキュレーションをつけると演奏に表情が出てきます。
8.かっこう(ドイツ民謡)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
3拍子がくずれないように弾くのが難しい曲です。ピアノで弾く前にしっかりリズム練習をしてリズムと3拍子の感覚を体に叩き込みましょう。なめらかに弾くときれいに仕上がります。
スウェーデンの作曲家であり音楽家のヨハン・エマヌエル・ヨハーソンが作曲した『かっこうワルツ』は難しくなく、でもとても良いピアノの小品曲なので、ピアノの発表会で将来この曲が弾けるように目標を立てるのも良いかも知れません。
9.ぶんぶんぶん(ボヘミア民謡)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
小学校1年生の時に音楽の授業で習った記憶のあるこの歌、実はボヘミア地方で歌われていた民謡のメロディーにドイツの詩人ホフマン・フォン・ファラースレーベンが歌詞を付けたものです。
♪ぶんぶんぶんの部分以外が難しいですが、最初はゆっくりと練習して慣れてきたら少しずつ速く弾いてみましょう。最初から原曲と同じ速さで弾こうとするといつまでたっても上手くいかず、また一定のビートを保って弾くことができなくなります。焦らずに練習するのがコツです。
10.ジングルベル(クリスマスソング)
使用音名:ド、レ、ミ、ファ、ソ
ジェームス・ロード・ピアポントが作詞作曲したクリスマスの超定番曲。英語ではベルが複数形となり、Jingle Bellsといいます。
この曲も当ピアノ教室ではレッスンの際に講師の伴奏と一緒に連弾で弾くと子供、大人関係なく盛り上がります。イギリスやアメリカなどの国ではその他にも昔から歌われているクリスマスソングがたくさんあり、クリスマスホリデーの時期に家族や親戚に聞いてもらうため11月下旬頃からクリスマスソングを練習する生徒さんがほとんどです。
以上、初心者におすすめの曲ランキング、ドからソの音符だけで知っている曲が弾けてもっと色々な曲が弾いてみたい!とモチベーションが上がったのではないでしょうか。
右手ばかり練習していると左手で弾くことが苦手になるので、経験豊富な当ピアノ教室の講師に個人に合ったカリキュラムを組んでもらうと上達も早くなり、両手奏のレッスンや練習にスムーズに移行できます。